痩せる呼吸法   

 

ブレスコントロールダイエット

呼吸法の効用はいろいろありますが、スタイルがよくなるというのもよく知られています。

 

腹式呼吸を使っておなかをダイエット

準備
 行う前に眼鏡、時計、首飾り、指輪などを体から外し、靴の底が高いものは脱ぐ。

呼吸法の方法
調身
 膝から下の足、すねが垂直になり、膝が90度になる高さの椅子またはソファーを選び、腰かける。膝は肩幅に開く。両足を平行に床につけ、肩幅に開く。
 男性は握った右手の上に左手を重ねる。女性は左手を握り、右手で覆う。握った手の上の方、親指側は軽く握り、下の方、小指の側は気がもれないようにしっかり握る。(女性の場合、男性は左右の手が逆になる。)

   
 握った両手の上部を額の真ん中、天目穴につけ、上半身を前に倒し、左の肘を左の膝に右の肘を右の膝の上におく。

調心
 全身の力を抜いて、ゆったりとリラックスする。
 体の各部位を順に弛緩させる。頭部、顔の筋肉、首、胸部、背中、腹部、腰部、臀部、ふともも、膝の下、膝、足首、両足、かかと、両肩、上腕、肘、前腕、手首、手の指、というふうに、意念をそれぞれの部位に移動しながら順に全身を弛緩させていく。必ず全身をまんべんなく弛緩させ、どれももらしてはいけない。
 その後、今までに最も楽しかったことなどを思い出し、自分自身を愉快にして入静状態に入る。
 入静は、はじめは呼吸に集中して、浮かんでくる雑念を、川の流れを見るように受け流す。次第に心が落ち着いて安らかになってくる。

調息
 まず一回、自然に息を吸い込んで口からゆっくり吐きだしてから始める。
 意念を呼吸に集中しながら鼻で息を吸い、口から吐き出す。呼吸は細くゆっくりなめらかにする。息を吸うときには意念を臍の下4センチにある丹田に集中しながらすべての気を丹田に吸い込むように意識する。
 丹田は息を吸い込むにつれてだんだん膨らむが、胸は動かさないこと。7〜8分め吸い込んだところで、2秒間息を止める。その後、さらに吸い込み丹田に気を送り込むよう意念し、下腹部は最大に膨らむ。
 息を吐きながら、丹田から気を押し出し、下腹部は徐々にひっこむ。気を全部押し出し、体を循環させる。これを15分続ける。
   (息を吐くときは腹部がへこむ)   (息を吸うときは腹部がふくらむ)

 鼻から息を吸い込み、7〜8分目で2秒息を止め、再び一杯に息を吸い込み口から吐く。

注意
 呼吸はすべて細く、ゆったり、なめらかに、慣れるに従い次第に長くしていく。力んだりせず、自分の呼吸のリズムに合わせて行い、初めからいきなり息を長くしようとしてはいけない。そうすると息も切れるし気持ちも良くない。いっぱいに息を吸い込むといってもその度合いは人によって違い、あくまで自分の状況に合わせること。
 内臓に疾患がある場合5〜6分目すいこんで2秒間止める。さらに7〜8分目までとし、必ずしも目一杯吸い込む必要はない。
 この功のカギは吸気のとき下腹部をふくらませるが、胸は動かさないこと。すなわち腹式呼吸である。息をすうときは横隔膜は下降、下腹部が膨らむ。吐くときは横隔膜が上昇腹部はへっこむ。ただし、腹部の筋肉は力まない。
 気の動きは、息を吸い丹田に気が入れば下腹部が膨らみ、息を吐き丹田から気が押し出されると下腹部はへっこむ。

終わり方
 15分で終わります。収功は自然呼吸で意念で気を本来の場所に戻す動作です。
 まず、頭部にある気を体の中央を通過して丹田に導く。次に両手の気を手、腕、肩を通過して丹田に導く。足の気を足首、膝、ふとももを通過、丹田に導く。
 再度、全身の気を丹田に集めるようイメージし、最後に体の周囲にある気を、全身の汗穴、毛根から体内に取り込み丹田に導く。
 そのあと、ゆっくり上半身を起こし、頭を上げ、座り直してから、両手を同時に開いて手のひらを合わせて、胸の前で両手をこすり合わせて、初めゆっくりだんだん早く、十数回、手のひらが熱くなるように動かす。

 手のひらが熱くなったところで顔洗い動作を行う。両手の手のひらをぴったり顔につけ中指が口の端から鼻の脇へ下から上へこすり、指先が髪のはえぎわに達したところから顔全体を中心から左右にこすりながらゆっくり両手を下げる。十数回行う。(6か9の倍数)

 次に両手の指を開き軽く曲げ、額につけて指の腹で櫛をとうすようにはえぎわから後ろへ十数回行う。このとき爪で頭皮をひっかかないように注意する。

 最後に両手をにぎって頭の横に構え、背伸びをしながら手を上に上げ、手を開いて外側に向け、ゆっくり体の両側へ下ろし、目をぱっちりと開いて終わる。
顔洗い、髪をとかす動作は回数が多ければ多いほど良い。皮膚の血液循環を促進し、皮膚の栄養状態を改善し、酸素供給を円滑にするので、美容効果がある。

理論
 安静に休息しているとき、身体の毛細血管も休息状態出、全身の血液循環量は3分の1から2分の1程度で、大部分の血液は停滞している。腹部の肝臓、脾臟、腹膜の毛細血管などは血液の貯蔵庫で、大出血の事態には放出されて血液の必要量を補う。
 この功は、息を吸うとき横隔膜を引き下げ、腹腔内に貯蔵されていた血液を手足、全身の表面の毛細血管に向けて送り出す。血液流量が増し、閉じていた毛細血管が開かれる。7〜8分目息を吸い込んで止めると、慣性力によって継続的に血液が送り出され、さらに吸い込むとき、第2の圧力がかかり残こっていた血液もしぼり出される。
 息をはくときには腹腔の圧力は減少し、血液は頭部、手足、皮膚の毛細血管から迅速に腹腔へ戻ってくる。全身の血液循環を促し、酸素と栄養の供給し、老廃物を排出する。新陳代謝が盛んになり、内臓の働きが調整される。この時、小食につとめれば、体内脂肪が消耗される。
 腹部の内臓がマッサージ効果と、血液循環の改善によって臓器が増強、治療の作用がある。皮膚の毛細血管が活発化して皮膚に光沢が出て、頭髪がふさふさし、老化防止効果が認められている。痩せる目的でこの功を行った結果皮膚病に効いた例もある。
 顔洗い、髪をとかす動作は、経絡を刺激し体内の気の運行を促し、体力増強につながる。

 

 

痩せる呼吸法 
 

空腹感を取り除く方法
1、方法
 姿勢 
 臥式、仰向けで床に横たわり、膝を90度におって脚を立てる。両足は床につけ、片手を胸に、もう一つの手は下腹部に当てる。息をすうときに胸を膨らませ、腹を収縮させる。息を吐くときは胸を収縮させ腹を膨らませる。呼吸は鼻で行う。

 息を吸う時胸を膨らませ腹をへこます。息を吐く時は胸をへこませ腹を膨らませる。 座式、椅子に座り臥式同様に行う。
 立式、両足を平行に肩幅に開き、臥式同様に行う。

 両手の位置は必ずしも正確に胸と下腹部でなくてもよい。体の両側においてもよい。自然呼吸に比べ倍以上の早さで呼吸し、吸うときは胸を膨らませ、腹部を収縮させ、吐くときは胸を収縮させ、腹部を膨らませる。
 胸と腹部の収縮と膨脹の動作は、筋肉の状態に合わせ適度な運動の範囲とする。
 呼吸が早すぎて、気体交換が十分に行われないとめまいを感じる。これは脳が酸欠になったための正常な反応で、数秒間休めば回復する。回復したら続けてよい。
 この功の目的は空腹感を打ち消すことで、空腹を感じたときにはいつでも何度でも行ってよい。一般には一日に3〜5回、午後、夜に多く行う。一回に40呼吸で30秒程であるが、もしまだ空腹感が残っているようならさらに続けて行う。2、3日から4、5日続けると空腹感が感じなくなるが、さらに毎日2、3回行うのが好ましい。しかし、練功の後、空腹感が収まるどころかますます激しくなるような場合は練功を中止し、原因を確かめる必要があり、無理におこなってはいけない。

2、原理
 この功がなぜ空腹感を打ち消すのかは、科学的にはっきりわかっているわけではない。多分こいうことではないかという仮説の段階である。
 食欲のメカニズムは、血液中の血糖値が下がってくると、食欲の中枢を刺激し、胃も刺激され、収縮運動が起こり、大量の胃液が分泌される。胃液は酸性度が高いので、胃の粘膜を刺激、さらに食欲をかきたてられる。
 この功は、特徴的な呼吸運動、つまり、息を吸うとき胸腔内の圧力が高まり、横隔膜を下げる。さらに下腹を収縮させ、胃に圧力をかけしぼるように胃液を腸内に排出させる。息を吐くとき胸腔内の圧力は減少、横隔膜は上がって、胃はふくらむ。このように胃に対してしぼったりゆるめたり機械的な按摩効果によって、胃液の胃粘膜への刺激が緩和され空腹感が収まる。また、胃を絞る速度が早く、圧力が胃自身の収縮運動よりも強いため、空腹感が消える。呼吸法によらない絶食による痩せ方は、こういった効果がないため空腹感は去らず、胃は収縮運動を起こし、胃液を分泌し、胃壁を刺激する。そのため胃病を起こすこともある。練功による小食は、脂肪の分解代謝を促し、血液中に信号物質が作られ、脳に伝達、空腹感が収まる。食欲、空腹感は複雑なメカニズムが関わっていて、これからの研究による解明を待たねばならない。


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